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Bobby Brown
Post 2019-10-01
パドルホイール流量計を設置する場合 - 流量計はどこに設置されるのか?

概要

  • 流場の安定性:液体が安定して流れる領域を選び、エルボ、バルブ、その他乱流を引き起こす場所を避ける。
  • 設置場所:「前10D後5D」の法則で最適な設置位置を見つける。
  • フィルター設置:前後にフィルターを設置し、装置の寿命を延ばし干渉を減らす。
  • 水平管では低位置の凹管に、垂直管では液体が下から上に流れる管路に設置することで流速の安定性を確保する。

目次

多くの業界でパドルホイール式流量計(paddlewheel flowmeter)が流体監視に使用されていますが、設置場所の選定を怠ると測定の精度が低下する可能性があります。液体の不純物、圧力、水量、気泡などが干渉要因となるため、これを避けるために、LORRICでは設置前に適切な場所を決定し、その後配管を切断することを推奨しています。この方法により、測定の不正確さや設置位置の変更を減らし、コストを抑え現場作業効率を向上させることができます。

当社の技術者が長年にわたりお客様との現場設置で培った経験を基に、水平管および垂直管の適切な設置場所の見つけ方と、流量計の測定精度を向上させるためのテクニックを以下にまとめました。


1. 流場の安定性 - 流速測定を最も正確に

流量計は、液体が安定して流れる領域に設置するのが最適です。エルボやバルブ、乱流を引き起こす場所には設置しないでください。
液体が管内に流入したばかりの時点では、流速が乱れており、測定値の変動が大きく誤差が生じます。しかし、流れが進むにつれ完全に発展した流れ(安定流場)が形成されるため、この状態で最も正確な流量を測定できます。

2. パドルホイール式流量計の設置テクニック

1. 前10D後5D

液体が安定して流れる管路を見つけた後、具体的な設置場所の選定には以下の法則を使用します。
「前10D後5D」:
液体の流れ方向に沿って、源流側を「前」、流れる先を「後」とし、Dは管径を示します。
「前10D」:流量計の上流側(液体が流入する方向)には、少なくとも10倍の管径長さの直管区間を確保します。
「後5D」:流量計の下流側(液体が流出する方向)には、少なくとも5倍の管径長さの直管区間を確保します。
例えば、管径が4cmの場合、上流側に40cm、下流側に20cmの直管区間が必要です。
管内径:前10D後5D 示意図
管内径が不明な場合は、外径(OD)と管厚から内径(ID)を計算します:
ID = OD − 2 × 管厚

2. バルブの前に設置

流量計は一般的にバルブの前に設置するのが推奨されます。液体がバルブを通過すると流速が乱れやすくなるためです。ただし、バルブの後に長い直管区間がある場合は、再び安定した流れが形成される可能性があります。

バルブ前設置示意図

3. 流量計の前後にフィルターを設置

パドルホイール流量計の寿命を延ばし、測定精度を向上させるため、前後にフィルターを設置することをお勧めします。前方のフィルターは異物や汚れが羽根に絡まるのを防ぎ、後方のフィルターは羽根の劣化や破損が原因で後続機器を損傷するのを防ぎます。

4. 水平管における45度または135度の傾斜位置への設置

パドルホイール流量計は、水平管では45度または135度の角度に設置するのが最適です。これは、気泡や不純物の影響を最小限に抑えるためです。

水平管設置示意図

5. パイプが満管となる位置に設置:凹管位置の低所が推奨

1 ) 水平管

水平管では、凹管位置の低所に設置することで満管状態を確保し、正確な測定が可能になります。

水平管設置示意図

2 ) 垂直管

垂直管では、液体が下から上に流れる位置に設置することで、流速の安定性を向上させることができます。

垂直管設置示意図
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